塾長ブログ

勉強は「楽しく」「長く続けられる」方法で。

生徒を「見習い勇者」「一人前勇者」と表現しました。そう、私はRPG(ロールプレイングゲーム)が好きです。

勉強はつまらないものでしょうか?いやいや、ゲームのように楽しくやる方法はあります。何より、飽きずに長く続けられることが大切です。

ラスボスを討伐(志望校に合格)する、君の物語。私はそれを支えていきたい。

「塾長ブログ」では、そういった私の思いや学習に関する新情報などを紹介します。

 

令和3年1月分

 ともえ塾の藤です。

 ここに記述する内容は、あくまで私の個人的な見解であることをご承知おきください。

 前回はひと休みして、私が小学生の時に授業中のクラスメイトの発言に感銘を受けた件についてお話ししましたが、話題を戻して、「どうしたら子どもが勉強をするようになるのか」というテーマについて、引き続き私の考えを述べさせていただきます。

 テーマ:どうしたら子どもが勉強をするようになるのか


④やり続けていくモチベーションを保つための工夫 ー ともえ塾で実施していること[その1]

 これまでの話で、勉強の直接的な成果として「高校入試に合格すること」を期待する場合、中学3年生で部活を引退してから一生懸命勉強すれば間に合うか、という設問に対し、「間に合わない」と私が考える3つの事柄「内申点」「英語のリスニング」「作文をはじめとする、自分の考えを表現する問題に対する回答」について私の考えを述べさせていただきました。

 今回から、中学校3年間にわたって勉強をやり続けていくモチベーションを保つための工夫として、ともえ塾で実施していることをお話しさせていただきます。しかしながら、まだ開業してから1年も経っておりませんので、すべてが実行できているわけではありません。やりたいことも含めてのお話となります。

 まず1つめは、「順位を出すためのテストはやらない」ということです。

 天邪鬼的な考え方かもしれませんが、私は、競争意識を煽って勉強をさせるのは、長期的には期待するほど効果が上がらないと考えています。もう少し丁寧に説明すると、勉強に限らず、何事も競争意識を煽ることによって期待どおりの効果が得られるのは、短期間・単発的な目標に限られており、しかも競争によって大きな効果が得られるのは集団のうちの一部に対してであって、全体の底上げにはならないと考えています。

 集団の中でナンバー1を決めるのであれば競争は必要だと思いますし、その集団の各人も競争を受け入れているはずですが、勉強の場合、競争の場が設けられ、そこに一律で立たされるとしたら、全員がその競争を受け入れるとは思えません。

 高校入試は競争試験ではありますが、ナンバー1の生徒だけが合格するのではありません。合格に必要な学力こそが必要なのであって、学校や塾でのテストの順位は、極論すると合格とは関係ありません。競争意識を煽って勉強させたとしても、それは「ナンバー1」や「上位」にこだわる一部の生徒には効果があると思いますが、集団全体の成績の底上げにはならないと考えます。しかも、本来、勉強が目的で、競争はその1つの手段であったはずが、勉強を手段とした競争になりかねません。生徒同士が個人的にライバル意識を持つことはたいへん良いことだと思いますが、勉強を教える側が競争の場を設けるのは、私は違うと思います。

 ともえ塾は1学年の定員が16人という、決して大きな塾ではありませんので、そもそも塾内で試験をやったとして、その順位を出しても、生徒にとっては「ナンバー1」や「上位」という価値につながらないと思いますが、今までもこれからも「順位を出すためのテストはやらない」を貫きます。

 では、テストをやらずに、どのようにして生徒の理解度を把握するかということですが、問題を解くのを見れば、よく理解できている箇所、勘違いしている箇所など、だいたいわかります。

 そこで、ともえ塾では、一律のテストは行いませんが、各生徒の理解度に合わせた問題を解いてもらうことにしています。同じ単元であっても、解き方が違うもの、難易度が違うものなど、問題を豊富に揃えておいて、各生徒の理解度に合わせて問題を振り分けることとしています。生徒ごとに、どの問題ができて、どこを間違えたかを管理しています。

 ともえ塾は、「公立高校の志望校合格」を目標に掲げていますので、入試レベル相当の問題を1つでも多く解けるようになってもらいたいと考えています。

 今回、ともえ塾で実施していることの1つとして、「順位を出すためのテストはやらない」ことについてお話をさせていただきました。テストはやらずに、各生徒の理解度に合わせた問題を解いてもらっているわけですが、これは生徒の理解度を把握することはできるものの、生徒にとって勉強を続けるモチベーションを保つことにはならないと思います。

 そこで次回は、各生徒の理解度をモチベーションに変換するための「理解度の見える化」について、私の考えを述べさせていただきます。